投資の考察 投資環境

第9回講義:投資に回す資金の比率の検証

スキャルピング~デイトレ~短期~中期~長期~超長期など、投資に割く期間だけでも様々な取り組み方があり、そのどれを選択しているかによっても、投資家ごとに見通しや判断に違いが出ます。(=ポジショントークとも言えます)

駆け出しの初心者にとっては、あまたの情報を収集すればするほど混乱が生じるのはこんな事情がある訳ですが、その記事を書いている方がどのようなスタイルの投資家なのか(あるいは投資経験の少ないアナリストなのか)は、ある程度認知してからでないと判断できないことも少なくありません。

つまり、短期トレーダーなら短期プロトレーダーの意見が重要ですし、長期トレーダーなら長期プロトレーダーの意見が重要なわけです。

同様の観点から、投資に回す資金量の大少もポートフォリオの構成に加味する必要があります。

≪お金持ちに分類される投資家のポートフォリオ≫

資金に余裕のある、いわゆるお金持ちはリスクを負う必要がなく、僅かずつでも資産が増えれば良いので、ローリスク・ローリターンな投資手法を採用します。

【国債・社債】※高格付けのもの

確実に分配金(配当/利息)が入手できるので、銀行に預けるよりも資産が増やせます。

ただし、3年間、10年間など既定の期間は資金を拘束されてしまいます。

【投資信託・ETF】

プロの選択眼で練りに練られたポートフォリオを自分のものにできるので大きな過ちを犯しにくい。

ただし、手数料が高額であったり、損失を生じる場合もあります。

【分散投資・インデックス】

上がるものがあれば下がるものもある、という観点からどちらに進んでも差し引きゼロでリスクを低減できると言われている手法(=シャープレシオを高める)ですが、上段同様に大きくは儲けにくい構成に集約されてしまいます。

お金持ちは元々投資額も大きいので、上記のような低リスク低リターンであっても資産は膨らんでゆくのです。我々もこの境地に到達すれば安泰ですね。

高橋ダンさんはすでにこの位置にいるので、言っていることは至極ごもっともなのですが、資産を大きく増やしたい方々は彼の情報をよくよく選択する必要があります。

≪それ以外の投資家のポートフォリオ≫

ギャンブル体質・投機を信条にしなければ、なかなか大きくは稼げません。

投資を始めた方の90%以上が消えてゆくのはこのためです。自らゼロサムゲームを選択してしまっているのです。

しかし、これはこれで間違ってはいない可能性があるのです。なぜなら、続けている以上経験は蓄積され、いずれはその経験を活かせる可能性が高くなるからです。つまり、継続は力なり

【信用取引・レバレッジ】

資金を3倍増させるためには信用取引しかありません。

ただし、PTSや米国株の取引では信用取引が使えないので、市場動向にフレキシブルに対応するためには余裕を持ったレバレッジに抑えておくべきです。

【空売り・ヘッジ・つなぎ売り】

市場動向に揺さぶられ過ぎないためには必要な手段です。どんなに業績・分野・ファンダメンタルが良くても、思いもしない伏兵によってチャートはかき乱されてしまいます。

その時のために、ヘッジのための資金を残しておくことが重要です。ようやく獲得した含み益を減らさないためにも活用しましょう。

つまり、投資資金の1/3は現物取引に、1/3は信用取引に、1/3はヘッジ取引に、と分散することが賢明であり、ポートフォリオの銘柄分散に拘るのはまだ先のことだと思います。

資金を確実に増やすためにも、上述の分散を心掛けてくださいね。

Happy  Trading !!

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