投資環境

QT 量的緩和の終了は下落相場の始まり?

ついに始まるQT(量的引締め)について、見逃せない情報が得られましたのでご紹介します。

まずは、解説図をご覧下さい。世界中を蹂躙したコロナパンデミックの発生で落ち込んだ自国経済の下支えのため、各国の中央銀行は様々な金融緩和政策を実施しましたが、最も影響力のある米国においても以下のスケジュールで量的緩和が行われました。

量的緩和・テーパリング・量的引締め

テーパリング(量的緩和の縮小)を経て、ついに2022年6月から量的引締め(QT、Quantitative Tightening)実行のフェーズへと移ることになりました。

これはコロナ禍における様々な変化がもたらした、過剰インフレーションの抑制のためですが、自国通貨の価値が下がることは、新たな経済危機を招く可能性が高いということでもあり、早急な対応が必要となるのです。

テーパリングは中央銀行による国債やモーゲージ債の買い入れが少なくなることで需給が緩んで
「長期金利が上昇」するため、為替においては、金利のつかない円から金利のつくドルへお金が流れる「ドル高円安」の傾向を助長し、経済においては、高金利でお金が借りにくくなるため、設備投資の縮小、結果的に企業業績縮小の傾向を引き起こす要因ともなります。

結果として、株価は下がりやすく、株式から金利の高い債券へと資金が流出する動きも顕著となります。

さて、前回のQT(量的引き締め)は2017年10月〜2019年8月に実施されており、
圧縮規模が合計3,000億ドルを超えたあたりで株式市場は大暴落を起こしました!そのため、前回のQTは2ヶ月前倒して終了しました。

2022年6月から始まる今回のQTでは、初めの2カ月は475億ドルずつの売却、8月以降は950億ドルずつの売却が行われるので、2022年10月中には資産圧縮額が3,000億ドルを超えてしまいます

前回と同じペースで推移するかどうかは予測不可能ですが、念頭に置いて今秋を迎える必要がありそうです。

アノマリーにおいても10月までは要注意、11月以降は株価上昇という傾向がありますので、よくよく経済動向には注視して臨みましょう。ハッピートレーディング!

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