投資環境

第14回講義:下落相場でも稼ぐ ー空売りできる商品はこれしかない!ー

どんな市場でも、必ず下落相場はやってきますコロナショックもそうですし、リーマンショックもそうです。

 こういった下落相場は、常に相場を張っている投資家にとっては恐ろしく、辛い、寿命が縮む思いの修羅場でしかありませんが、反面、何かしらのサインが必ず見え隠れしていて、それを想定して身構えていれば、下落に乗っかり上昇スピードを遥かに上回るスピード(下落は上昇時の3倍速いと言われています)で大きな利益を得られる機会ともなるのです!それを見逃す手はありませんね?

 ところが、全ての商品が空売りできるわけではありません。需給的に出来なかったり、証券会社との取引条件で出来なかったり、商品そのものの設定で出来なかったり。

 この記事では『 空売り 』をするためだけの方法をまとめました。

「チャンス!」の場面で乗り遅れないために、事前準備を忘れずに!みなさんの投資手法の一つとして取り入れて頂ければ、資産形成の一助になると信じています。

■ 日本の株式投資で空売りするには

日本市場で空売りする場合は以下の条件をクリアしましょう。

  1. 『信用取引』の口座を開設する
  2. 『貸借銘柄』に選定されていること

『現物取引』では売建てることはできません。株価の下落で収益を得る唯一の方法は、『信用取引口座』で銘柄を売り建てることです。

また、空売りできる銘柄は限られており、『貸借銘柄』(※)に指定されていなければ売建てられません。
信用口座を開き、トレード対象の貸借銘柄を見つけたら、タイミングを見計らって「信用新規」注文で『売建て』しましょう。ハッピートレーディング!

 ※『貸借銘柄』とは債務超過でなく、株主が1,700名以上いて、流動性が80%以上ある優良銘柄に当たります。つまり、倒産が避けられないような銘柄を空売りすることはできません。

■ 米国の株式投資で空売りするには

国内証券会社で米国株を取引できるのは、楽天証券、SBI証券、マネックス証券、DMM証券などの大手証券ですが、どこも現物取引しか取り扱いがありません。つまり、信用取引では売買できないのでレバレッジをかけて資金量の3倍買うこともできませんし、空売りすることもできないんです。

 これだけ話題の豊富な米国市場なのに下落で儲けられないなんて、こんなひどい機会損失はありません
でも、方法はあるんです、差金決済取引(CFD)です!

 CFDは株式現物を取引するのではなく、その銘柄のデータだけで売買を行います。分かり易く言えば、FXがその一種ですね。日本においても株式CFDならレバレッジが5倍かけられます!※FXレバレッジは25倍です

【CFD取り扱い証券会社】

GMOクリック証券 81銘柄 取引手数料、為替手数料共に無料
PayPay証券 38銘柄 取引手数料無料、スプレッド0.5%
IG証券 4,000銘柄 圧倒的な銘柄数!ただし、売買手数料が$16.5~と高額です
サクソバンク証券 3,900銘柄 圧倒的な銘柄数!ただし、口座入金額が最低50万円~と高額です

手数料が安ければIG証券かサクソバンクを選びたい所ですよね?しかし、一取引ごとに$16.5(サクソバンクは$5~)もの売買手数料は相当な負担ですので、よほど確実な場面以外はリスキーでしかありません。
 まずはGMOクリック証券で口座を開設するのが最善でしょう!主要な米国株はカバーしていますし、手数料は無料ですので。
 米国市場は22:30~(冬時間は23:30~)開場しますので、リアルタイムのチャートが確認できるTradingViewなどでエントリーポイントを捉えていざ参入しましょう。ハッピートレーディング!

■  FXで空売りするには

FXはCFDの項目でも触れましたが、差金決済取引の一種なので、デフォルトで買建て(BUY)も売建て(SELL)もできます。FXではスプレッド(買値と売値の差額)が売買手数料としてその場で徴収されます。

2つの通貨を売買するFXでは、買建て売建てという表現は正確ではありません。例えば、USD/JPY(米ドル/日本円)のトレードをする場合、上昇を見込むとすると「日本円で米ドルを買う」ということになり、下落を見込む場合は「米ドルで日本円を買う」ということになり、いずれも買うことになります。どちらの通貨が分母になっているかでチャートが形成されていますので、方向を間違えないようお気を付け下さい。

なお、日を跨いで保有する場合はスワップポイント(通貨金利差)が発生します。USD/JPYをトレードする場合、USDの方が金利が高いので、金利差を受け取れます。(JPYを買う場合は逆に支払う必要があります)

■  暗号資産で空売りするには

暗号資産(仮想通貨)には株式と同様に『現物取引』と『信用取引(FX)』の2種類があり、空売りをするには『信用取引(FX)』で売買する必要があります。
 各取り扱い業社がそれぞれ運営している「取引所」か「販売所」のいずれかで24時間365日売買が可能です。取引手数料だけで比較すると「取引所」の方が割安になります。ただし、各取り扱い業者によって手数料に差がありますのでいくつかの業者を掛け持ちするのが常套手段のようです。

●  暗号資産FX(CFD)

暗号資産と法定通貨をペアにしたCFDです。まだマイナーな商品なのか、「GMOコイン」や「SBI FXトレード」などごく一部の業者でのみ取り扱いがあるようです。

■  先物取引で空売りするには

先物取引はざっくり申し上げてCFDと大差ありませんので、したい時に空売りすることができます。ただし、決済期日が決まっているのと、ビジネス上のリスクヘッジとして利用しているプロのための市場なので、テクニカルだけでは読めない思惑が存在していることにはご注意下さい。

■オプション取引で空売りするには

オプション取引もデリバティブ(金融派生商品)なので、したい時に空売りすることができます。
ただし、先物取引同様に決済期日が決まっているのと、ビジネス上のリスクヘッジとして利用しているプロのための市場であり、プレミアムという権利の売買 はご注意下さい。

-投資環境
-, , , , , , , ,