インジケーター&ストラテジー

テクニカル指標★ MACDの有効性

マックディー(MACD)は【 Moving Average Convergence Divergence 】の略で、
移動平均収束拡散(発散)法』と訳されます。

コンバージェンス Convergenceダイバージェンス Divergenceは対句になっていて、

コンバージェンスは『収束、収縮』、ダイバージェンスは『拡散、乖離』という意味を持ちます。

つまりMACDとは、2つの移動平均線の収縮する様か、乖離する様かを表現したインディケーターだと言えます。
どのように算出されているのか、計算式でみてみましょう。

 MACDの計算式 

≪ MACDの構成要素 ≫

  • MACD線:短期EMA(12)ー長期EMA(26)
  • シグナル線:MACD線を単純移動平均化(9)
  • ヒストグラム:MACD線-シグナル線   ※(カッコ)内の数字は最も利用頻度の高い期間です
  • ※ MACDのメモリは%ではなく、価格で表されています

・ MACD サンプル アップル株価 ・

アップルの株価チャートには分かり易く、EMA12EMA26を表示してあります。下段がMACDです。
MACDは2つのEMAの価格差をライン表示しているだけであり、ちょうどカーソルを当てている位置でプラスマイナス0、ゴールデンクロスが起きていることが分かると思います。

 ところで、MACDの根本とも言える、EMAの算出方法を先にご覧いただきましょう。

 EMA (指数平滑移動平均線) 

本日のEMA(指数平滑移動平均)=前日のEMA+α×(本日の終値-前日のEMA)

※α(平滑定数)=2÷(算出期間+1)

  移動平均線の一種であるEMAは、WMA(加重移動平均線)同様、最近の株価を重視するように構成されており、直近の終値を2倍にして計算することで移動平均線よりも敏感に反応するようになっています。

≪ MACDの概念 ≫

つまり、MACDはEMAのゴールデンクロス(メモリが0よりも上)デッドクロス(メモリが0よりも下)を確認しやすくした指標であり、それ以上の意味を含んでいる訳ではありません。

それでも、0ラインを超える前に先んじてシグナル線をクロスする場合は、もみ合いになる確率が高いようなので、長期投資以外のトレードの場合は一旦利確するのがストレスフリーかもしれません。

なお、ヒストグラムは長く伸びるほど勢いのあることを表していますので、その伸長が衰えてきた場合はトレンド転換の可能性も視野に入れておくべきです。

【結論】

移動平均線のクロスをシグナルとしている方にとっては、MACDは数日早くシグナルを発してくれる便利なインディケーターです。
前出のチャートでも分かるように、株価が上がり過ぎた銘柄の場合は、MACDの描画に信ぴょう性がありませんので、0ライン近辺(つまりもみ合い?)からのトレンド発生時にはかなり有効な指標かもしれません。

ハッピートレーディング!

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